コーチで楽しみにしていたホーリー祭も無事終わり、残りの数日間はホーリーの余韻に浸りながらコーチやエルナクラムをゆっくり散策していました。
エルナクラムには大きなショッピングモールがあり至る所でインド特有のスパイスが豊富に売られていたのでなかなか見飽きることのない街でした。
ただこの時期の南インドはめちゃくちゃ暑くて昼間に外を観光が出来なかったのが残念でした。
ですが十分にコーチ、エルナクラムを堪能し満足したのでどこか次の街へ移動しようとも考えていました。
と言うか、正直この暑さから逃げ出したかった。
なので移動先の条件としてどんなに遠かろうがまず涼しいところにすることにしました。
インドなのでそんな場所無いだろうなと長期戦覚悟で調べるつもりだったのですが、意外と早くインドの避暑地を見つけることができました。
検索方法は実にシンプルで、その辺にいるいろんなインド人聞いて回りました。
するとほとんどのインド人の答えがウッティという街になったのです。
そんなに涼しいところなのかウッティとやらいう場所は。
その夜ウッティについて調べてみると、どうやらインド人の避暑地として多くの人が訪れている有名な場所でした。
しかもここコーチからもそんなに遠くないし他にも茶畑や絶景ポイント、世界遺産にもなっているニルギリ鉄道など見どころ満載の街であると紹介されていました。
住民たちの情報だとエルナクラムからウッティは電車やらバスを乗り換えしながら行けるみたいでした。
電車とバスの旅。不安もあるが悪くない。
調べてみると先ずはコインバトールという街まで電車で行けるらしく、そのあとバスに乗り換えてメトゥパラヤム(Mettupalayam)まで行ってそこから世界遺産に登録されてある蒸気機関車に乗ってウッティまで行くらしいです。
とりあえずここエルナクラムから世界遺産になっている蒸気機関車ニルギリ鉄道が出発するメトゥパラヤムと言う街まで行くことにしました。
上手くいけば昼に出発して夜の10時くらいには着くみたい。
電車のチケットはネット上で確認できます。
エルナクラムからコインバトールまで 3Aシートで500ルピー前後、2Aシートだと700ルピー前後。SLシートだと150ルピー前後でかなり安いですが、これだとエアコンも無いし客の質が悪くなるので盗難をされるリスクがかなり高くなったりと余計なストレスが掛かると思われます。
時間帯によって同じシートでも値段がバラバラでした。
値段に多少のバラつきがあるものの良心的な値段だったのでネットから購入を試みました。
が、肝心の購入方法がよく分からなかったので、翌朝エルナクラムの駅まで行って直接買うことにしました。
とりあえずエアコンが付いてれば良かったので3Aシートを購入予定。
翌朝、無事駅についたのですが駅の中はすでに家族連れや旅行者、怪しいインド人でごった返してました。
さすがインド。もちろんチケット窓口までは列なんか無く、人混みをかき分けて進むしかなありません。
インド人は皆こんなに雑な物かと思っていたのですが、受付の人は意外と丁寧な対応で好印象でした。
しかも欲しかった午後3時のチケットはまだ残っていて、ネットで確認していた値段と一緒だったのでその場で購入しました。
電車の中は涼しいがインド人が暑苦しい!
出発まではあと2時間。
外を出歩くには暑すぎるし、駅の中は涼しいがインド人が暑苦しすぎる。
間を取って駅のホームのベンチで待機することにしました。
するとここが意外とよく、少しの暑さと少しのインド人のウザ絡みを我慢すればほかの場所より快適でした。
そして電車は30分ほど遅れてやってきたのですが、インドの30分遅れなんて定刻通りか、むしろ早く来すぎたんじゃないかと言うレベル。
遅延を想定していたので逆にびっくりです!
今のところは非常に順調!
さっそく電車に乗り込み指定されている座席を見つけるも安定の
”知らないインド人ファミリーあたかも自分たちの席かの如く占領”
を見事にされていました。
全然立ち去る気もないし、むしろお弁当まで広げてます。
家族団らんしていて楽しそうだ。
けど東洋のアジア人が珍しいのかクリクリしたかわいらしい目でこちらをチラチラ見てくる。
けど僕もインドに来てしばらく経っているので、こんなことで動じなくなってきていました。
こんなザコ敵相手に動揺がばれたら完全なる敗北。
すでこの手のイージートラブルの対処法は取得済みです。
彼らをどう、退かせるかと言うと
先ずは動揺がばれないようにし、笑顔や怒った顔をせず能面のような表情を作ります。
そしてナイフでも突き刺すような鋭い口調で一言
”どけ”
と言うのです。
その一言だけですぐ出ていく。本当にただそれだけで大丈夫です。
逆に余計なことをごちゃごちゃ言ってしまうと、おしゃべり好きなインド人は突っかかってきます。
相手はインド人、喋りだすと止まらない。
なので無表情で一言言ってやるだけで良いのです。
案の定その家族は文句も言わずそそくさとお弁当を片付け、どこか違う車両へと移動していくれました。
しかし彼らを追っ払った後もゆっくりはできませんでした。
同じ車両の周りのインド人複数グループからの質問攻めが待ち構えていたのです。
しかも車両の中はほぼ男。女性も一応いるのですがシャイでなかなか話そうとしてきません。
彼らは15人ほどいました。
皆ギョロっとした目ん玉と立派なヒゲを蓄え、チャイの飲みすぎなのであろうお腹はシャツのボタンの隙間からはみ出ています。
そんな彼らからゼロ距離でジロジロみられるのは、まさにあらての拷問でした。
どこ出身だ?
日本にサムライはまだいるのか?
インドへ何しに来た?
日本の新幹線のシステムがインドでも導入されようとしてる!
インドのご飯を持ってるから食べてみろ!(4組から言われた)
インド料理は好きか?
など目的地のコインバトールに到着するまで一息も入れる間もなく質問攻めにあっていました。
けど不思議なことになぜか途中からその質問攻めが嫌じゃなくなってきてしまいました。
むしろ知らない事をたくさん聞けたし、謎のインド料理も食べさせてもらってとても有意義な時間を過ごせたとさえ思い始めてしまいました。
エルナクラムからコインバトールの5時間の移動はインド人によって体力をほぼ0にされたのですががあっと言う間の出来事に感じました。
とりあえずインド人を信頼してみる!
5時間の長旅もインド人と共にすれば一瞬でコインバトールへ到着です。
時間はすでに夜の8時になっていて駅前の街のネオンが眩しい。
トゥクトゥクやタクシーのドライバーが沢山いるが一切勧誘はない。
しかもうろついている若者が沢山います。友達を待っているのか駅周辺の若者は電話をしてる人が多かった。
コインバトール、なかなか活気のある街です。
いろんな人からジロジロ見られている気配だけはすごく感じました。
かと言って別に危険を感じるわけではなかったです。
それとコインバトールの人はケララの人に比べ歩くスピードが1,3倍ほど早い気がしました。
着ている服もここコインバトールではTシャツにジーンズの人がすごく多いです。
コーチなどのあるケララ州の男性は上はシャツで下はルンギーを着てる人が多く、皆おっとりしている印象でした。
ケララ地方からコインバトールまで170キロしか離れていないのに、まるで違う国に来たみたいです。
それはさておき、メトゥパラヤム行きのバスがどこから出ているか分からなかったので、比較的信頼できそうな人を急いで探すことにした。
すでに夜も遅く終電がいつか分からなかったのでなるべく急いで乗りたかった。
すると丁度、子供を連れた信頼できそうな30歳くらいの男性が目の前にいたので、メトゥパラヤム行きの場所を尋ねるとそのバス停まで案内してくれました。
駅からバス停までは3分程の距離だったのですが一緒にそこまで連れてってくれたことに感動しました。
そしてスマホでいろいろ調べてくれて、32Aのバスに乗りニューバススタンドと言う場所で降りてメトゥパラヤム行きのバスに乗り換える必要があるとまで丁寧に教えてくれました。
しかも最終便のバスまで残りわずかだったみたいで迷わず行けてよかった。
子供にもちゃんとありがとうと言ってお別れしました。
インド人の優しさはコインバトールに来ても一緒でした!
最初の乗り換え地、ニューバススタンドまでは20分で着きました。
お値段なんと4ルピー。鬼安。ぼったくらないところもステキです。
そして無事メトゥパラヤム行きバスに乗り換えることもできました。
後は到着後に宿を見つけるだけです。
やっと緊張から開放された気分になったのですが、メトゥパラヤム行きのバスの中は夜遅いにも関わらず音楽ガンガンでカオスでした😅
今日は朝からインド人と絡み上げ、しゃべってしゃべって喋りまくったおかげで顎と頭のネジ外れかけ狂いそうになりました。
毎日こんな感じだったら体がいくらあっても足りないです。
しかも何が怖いって、まだ1日は終わっていなかった。
この1日の続きは次の記事で書くことにします。